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まきべ〜のおでかけ日記
いすみライフマーケット
NPO法人 いすみライフスタイル研究所

スタッフオススメ特情報

第30回 一度で二度おいしいコラボ出店
「まかない食堂 どらかっつぁん」、「抱と結のたび」

文・写真:鈴木 康平
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様々な移住者が集ういすみ市とその周辺地域。
この地域で自分の特技を活かしたり、志を実現化するためのスモールビジネスを営んでいく中で、自分だけでは作れない場やサービスを「コラボレーション」という方法で作っていく動きが見られるようになってきました。また、新しい顧客開拓の手段としても注目されています。

私たち消費者にとっても、1つのお店に行くことで2つの魅力的なお店の商品を買うことができるので、お得感いっぱいです。

今回は、「まかない食堂 どらかっつぁん」「抱と結のたび」をご紹介します。

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いすみ米と旬のいすみ野菜のコラボ「まかない食堂 どらかっつぁん」

いすみ市中心街から車で30分ほど。外房有数の人口集約地である茂原市のレンタルスペース「LaCRAS(らくらす)」で毎月第三木曜日に開催される、「おさんぽマルシェ」。
5月19日の木曜日、LaCRASの広々としたキッチンに立つのは「おにぎり工房かっつぁん」の“かっつぁん”こと坂本勝彦さんと、イラストレーターでゆるゆるマクロビ料理人の“どら”ことせきねゆきさん。お2人でコラボ食堂「まかない食堂 どらかっつぁん」として出店中です。

お品書きは、いすみ産の旬の野菜おかずといすみ米のおにぎり、そして旬の新玉ねぎのみそ汁が付いたワンプレートランチ。今年1月に第1回を開催し“奇数月の最終水曜日”にかっつぁんのお店で開催してきました。今回は初の出張出店だそう。

おかずを担当するどらさんは、いすみ市のマクロビオティック(玄米菜食)のカフェ&宿「ブラウンズフィールド」でスタッフのごはんを作る“まかない担当”として働き、マクロビレシピ漫画本『ゆるゆるマクロビ生活 かんたん玄米菜食コミックエッセイ』(KADOKAWA/メディアファクトリー)を出版し、近隣のイベントに時々出店しマクロビごはんを提供してきた経歴を持っています。 「旬のいすみ野菜をたくさん使ったおかずを食べて、いすみの豊かな自然を味わってほしい」そう話すどらさんが作るメニューは、その時々の季節ならではの飾らない気取らない“まかないメシ”。

今回はいすみ産の野菜を余すことなく調理した主菜1品、副菜3品の献立です。
主菜は「そら豆ハンバーグ 新玉ねぎソース」。ひと口食べると旬のそら豆の香りが口いっぱいに広がります。
「そら豆をこんなに贅沢にいただけるのは今この時季だけ。なるべく丸ごと、薄皮もついたまま、歯ごたえを楽しんでほしい」と、どらさん。

続いて副菜1品目は「春キャベツの豆乳クリーム煮」。こちらも旬の春キャベツと新玉ねぎの甘味を存分に味わえる1品。ホワイトソースはマクロビ料理でよく使われる豆乳で作られています。子どもから大人まで色々な人に受け入れられやすい、油分を控えた軽めの味わいです。

副菜2品目は「大根春菊外葉キャベツのふき味噌あえ」。農薬を使わず栽培されたからこそ安心して食べられるキャベツの“外葉”まで無駄なくいただける1品。
ふきのとうが出始める春先に仕込んだふき味噌は文字通りふきのとうと味噌を叩いて合わせただけ。新鮮なのであく抜きをする必要がありません。

そして副菜3品目。彩り野菜のレタス、にんじん、紫玉ねぎ、さやえんどう。いずれも生のままや軽く塩もみ、サッと塩茹でなど、野菜そのものの味を味わえます。
以上4品揃ったお皿の上には、いすみの春から初夏がいきいきと咲き誇ります。

自らの厨房を使ってもらい、料理人と共にコラボを開催

まかない食堂 どらかっつぁんの発案者は、いすみ米の普及を目指しておにぎりを握り続けるかっつぁん(命名はせきねさん)。
おにぎり工房かっつぁんの厨房は10畳ほど。おにぎり屋としては広く、これをもっと活用しようと、店舗なしでイベント出店をしている友人知人向けのレンタル厨房を思いつきました。

「(どらちゃんは)良い料理の腕を持っていながら、自身の店を持っていない。自分の店の厨房を使って料理を作ってもらって、何かできないかと誘ってみたんだ」そう話すかっつぁんが近所に住むどらさんに声をかけたのは昨年12月でした。

「店舗開店に必要な『営業許可』を保健所から取得するためには専用の設備が必要となり、数10万単位のお金が必要になる」かっつぁんはご自身の経験を踏まえて話します。都内などに比べて人口の少ない房総半島。投資額と売り上げ予想を天秤にかけ、イベント出店などを中心とした“無店舗営業”を選択する人は少なくありません。

イラストレーターと二足の草鞋を履くどらさんもその1人。それでも「どこか料理を作って提供できる固定の場所がほしい」という思いがありました。かっつぁんからの誘いを受け、実際にコラボ活動を経験してどらさんはこう話します。
「かっつぁんは顔が広いので、自分では呼べそうにないお客さんにもお店にお越しいただき、料理を食べていただくことができました。とてもありがたい。これからも自分に無理のない範囲で、お互いに良いと思える形を作っていけたらと思います」。

これに対してかっつぁんも「自分は料理人じゃないから、おかずを提供できるのはすごくありがたい。おにぎりだけでなくおかずも販売することで、より多くのお客さんが店へ足を運んでくれる環境を整えていきたい」と話します。
「今後も様々な場所で開催していきたい。詳細は『まかない食堂 どらかっつぁん』のfacebookページで告知していきますので、忘れずにチェックしてください」 。

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焙煎珈琲と沖縄料理のコラボ「抱と結のたび」

次にご紹介するコラボ出店は、いすみ市のお隣、大多喜町で水野俊弥さんが営むカフェ「焙煎香房 抱(ハグ)」と、大網白里市在住の田中博子さん主宰の「結(ゆい)ごはん」の2人のユニット「抱と結のたび」。

毎月第二火曜日、いすみ市岬町にあるエコアパート&カフェ「green+(グリーンプラス)」で開催しています。

沖縄料理と自家焙煎珈琲を楽しめる同コラボ。
取材当日のメニューは、「(麺じゃないよ〜)沖縄ちゃんぽん定食」と沖縄料理の定番「沖縄そば」。
沖縄では「ちゃんぽん」は麺ではなく、ご飯の上に、卵とじした野菜炒めが乗った丼のこと。
おかずには「ズッキーニとカブのフライ」、「新玉とトマトのマリネ」、「空芯菜の炒め物」の3品に、素麺スープもついたボリューム満点なランチ。

食後の楽しみは、抱さんの自家焙煎珈琲。濃い味向きの「インドネシア スマトラ」、オーソドックスな「コロンビア ウィラ」、香が特徴的であっさりとした「イルガチェフ」の3種類が並びます。

「何で一方がいないの?」「何かあったの?別居中?」、イベントなどで単独で出店していると、こう声をかけられるようにまでなったと言う抱さんと結さん。
取材中、息の合った掛け合いは、まるで長年連れ添った夫婦のよう。

「珈琲だけでは、どうしても食事を出せる出店者よりお客さんの入りが少ない。誰か、一緒に食事を出せる人を探していたんだ」、結成のはじまりを抱さんはこう話します。
その時、「沖縄料理は変わっていたから(笑)」と、声をかけたのが結さんでした。

調理の専門学校を卒業後、飲食店での勤務などを経て、ダイビングを通して知った沖縄県渡嘉敷(とかしき)島へ移住していた結さん。
島の男性との結婚を機に、生まれ故郷の大網白里市へUターン。
そこから7年に渡り、現地での経験を活かし、地元の不動産会社で「1dayシェフ」として沖縄料理を作り続けてきました。

初めての出店は木更津市久留里のカフェ、「旅ヲスル木」で行われたイベント。お互いの屋号に、「2人でこれから、各地へ出店するかもしれない。その時に使いやすいと思って(抱さん)」と、開催場所から「旅」の文字を使い生まれた名前が「抱と結のたび」。
その後、今年2月から、外房へ活動拠点を広げます。開催場所として白羽の矢が立ったのが、カフェスペースのレンタルを行う、「green+」でした。

異業種のコラボから広がる顧客層

結成するまで、市外で出店した経験が少なかった結さん。
今まで知らなかった土地でのイベントへ出店する中で、「大先輩」である抱さんの背中に学ぶことは多かったと話します。

「抱さんは、例えば朝8時から9時半までの搬入時間なら、8時前には必ず会場入りして、自分のブースを作り始めます。さらに、他の出店者のテント貼りなどの手伝いもするんですよ」、結さんは出店日の朝をこう話します。

自身も「房総スターマーケット」など、イベントを開催する抱さん。主催者としての経験を踏まえ、その思いを語ります。
「(自分が主催している時も)お客さんが来場する直前まで、準備している姿を見るとハラハラしてしまう。呼んでくれた人に悪く思われたくない。それが、出店者としての『心得』だと思う」。

今回、結さんが使用したメニューの材料、その中に、山武市の農家で友人の「快晴食農」出身の野菜たちがあります。
その背景にあるのは、抱さんが大多喜の店舗で提供するケーキなどを、自身が紡いできた「つながり」を通して仕入れる姿。

「私は将来、お店を持ちたいので、『つながり』が欲しい。土地の人、地域性を知るために、今後も活動を続けたいです」と結さん。
結成を持ち掛けた抱さんも、「互いに異業種なので、声を掛けてくれる人もバラバラ。手に入る情報量は1人で出店している時の2倍になった」と満足げに話します。毎月1回の定期開催を続けつつ、各地のイベントなどへ「旅」する日々はこれからも続きます。

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