商店街の活性化〜地域で生産、地域で消費されるモノづくり〜
北土舎のある大原中央商店街は食品店、雑貨店の個人商店をはじめ、提灯屋や酒蔵もある昔ながらの商店街。毎年秋にある「大原はだか祭り」※の時には大勢の観客と神輿と若い衆で賑わいます。
北土舎のオーナーは「祭り会館」を作るなど、祭りの時期だけではなく、年間を通して、祭りの雰囲気が楽しめる場所があれば、地元の方を中心に祭りや伝統、文化をいすみ市市外へ紹介でき、観光客の呼び水になり、商店街の活性化になるのではと話します。
北土舎の開店日を合せた木戸泉の蔵開きの時は大原商店街も北土舎も大賑わいでした。
このようなイベントを継続することも商店街を活気づける方法の一つ。
※「大原はだか祭り」…約1300年前から続く、豊漁祈願に起源のある伝統的な祭り。
地域に根ざしたものがその土地に一番必要なモノであったり、その地域で作られたモノを地元で消費するのが、生産者にとっても消費者にとってもお互いが徳をする「儲かる仕組み」ではないのでしょうか。
代々続く建物を現代に受け継ぎ、そこでこの土地の民藝品の良さを伝えていく北土舎が商店街に新しい風を吹き込んでくれるような気がしてなりません。「古き」を現代に合う形で活かしていく方法。
北土舎で販売している「房州うちわ」は昔、商店の販促品としても利用されるほど日常にありました。
民藝品を日常的に使うことは難しくても、気持ちのこもった「特別な贈り物」として生活に取り入れるのは現代にあった民藝の形かもしれません。
量産品は安くて、便利ですが、同じものは二つとはない手作りの民藝品を手に取っていただき、「作り手の想いを含めて買うということ」をもう一度考えてもらうきっかけになればと思います。
そして、民藝品を暮らしに少しずつ取り入れて、「ささやかな幸せ」と「ゆとり」を感じてみませんか?
取材日:2013年6月1日 |