いすみ市民バスの旅　その１　～内回り循環編～|isumi-style.com スタッフオススメ特情報

第5回　いすみ市民バスの旅　その１
～内回り循環編～

写真：吉野桂司、大花慶子　文章・イラスト地図：佐々木千穂　構成：大花慶子

「あっ、かわいい！」
いすみ市民なら、だれでも毎日どこかで見かけるオレンジ色のバス。でも、一度も乗ったことがないし、いったいどこを走っているの？そう思ったことありませんか？

そこで今回は、いすみ市を巡回している市民バスに乗ってみました。また、バスで立ち寄れる、いすみのおすすめスポットもご紹介したいと思います。

いすみ市内を走る市民バス路線

		いすみ市のバスは大きく分けて、市内循環バス・大原巡回バス・シャトルバス（茂原往復線）の3種類。バス路線は9路線あります。いすみ市内のJR全ての駅（太東・長者町・三門・大原・浪花）といすみ鉄道全ての駅（西大原・上総東・新田野・国吉・上総中川）に停留所があり、市民の足として便利です。　今回sasaとハナリンは、事務所から一番近い停留所（岬ふれあい会館前）から、市内循環バスの「内回り線」に乗ってみることにしました！市民バス路線図(pdf)

私たちが乗る市内循環線の内回りバスには70の停留所があります。

快適な乗り心地と癒される車窓風景

バスの運賃はどこまで乗っても、大人200円、中学生は100円。そして小学生以下は無料となります。
窓が大きく、天井が高く、ステップが低い。そして、程良く暖かくて快適です。
中にはノンステップのバスもあるようで、お年寄りやお子様連れにもやさしい造りになっています。
でも、バスに乗る一番の醍醐味は車窓から眺める景色です。
自分で車を運転している時にはきっと気づかないであろう町並みや、四季折々の車窓の変化を楽しむことができます。
田んぼの真ん中にポツンと建つ小さなお社、ゆるりと流れる川や茅葺屋根の民家。
そんな小さな発見が心を和ませてくれるのです。

立ち寄りスポットその１　ベーカリー「カレンズ」

		私達のバスは、太東駅に寄り、椎木商店街を抜け、田園風景の中を走ること26分。「市役所夷隅庁舎前」に到着。バスを降りて最初に向かったのは、手作りパンのお店、「ベーカリー　カレンズ」。パッチワークやトールペイントで飾られた店内には、おいしそうな焼き立てパンとともに、フェルトのお人形や雑貨も販売されています。奥には喫茶コーナーもあって、買ったパンをその場で食べられるようになっています。着いたばかりなのに、私たちはついついブレイクタイム。


お買い物に来たナチュラルチーズ工房の五十川さんと遭遇。		お土産に計り売りのアンドーナツ（1ｇ1円）を買いました。

立ち寄りスポットその２　田園の美術館とレストラン「ライスシャワー」

「カレンズ」から200～300m歩くと、「田園の美術館」の愛称で親しまれる「いすみ市郷土資料館」があります。
私達が行った時には新春特別展「掛軸の中の人物たち」が開催中でした。
　
また、ここにはいすみ市岬町熊野神社より寄託されている「波の伊八」の御神輿が展示されています。
初代伊八の作品が何気なく置いてあるのにはビックリです。

他には、ボタンを押すと電気が光って、寺院・遺跡・古戦場・城跡・古墳などの場所が一目りょう然の展示物がありました。
こちらの学芸員さんはいすみの歴史に大変詳しく、またこれから発掘する予定の場所や謎の古墳なども教えてくださいました。
お話を聞くと、このあたりは昔から気候がよく、米どころとして有名で、天皇や貴族にも大切にされた豊かな地だったそうです。

さて、次はお楽しみのランチタイム。
てくてく歩いて行くと見えてきた、レストラン「ライスシャワー」。
ライスシャワーはその名の通り、コンクール受賞の自家精米がご自慢の洋食屋さんです。私はシェフが一番得意とするメニュー「とろとろ卵のオムライス」をいただきました。とろとろ卵とチキンライスの相性がばっちり！おいしかったです。

立ち寄りスポットその３　国吉駅周辺

		さあ、そろそろ帰りのバス停がある、国吉駅に向かいましょう。途中、刈谷の商店街を歩いていると、当NPOの奥村ユージ理事の工芸作品を見ることができます。そして、いすみ鉄道応援団の一員で、まちおこしでがんばっている「ファッションセンターよしだ」さん。店内には、「いすみ鉄道」「波の伊八」関連グッズやＴシャツ、おみやげなどが売っていました。

		私はハナリン絶賛の「い鉄かりんとう」を購入！！確かにおいしい。そして、店内でお茶をごちそうになり、1時間ほどオーナーさんとおしゃべり。こんな触れ合いもいすみならでは、ですよね！

国吉駅には、ムーミンをキャラクターにした「いすみ鉄道」ならではの、「ムーミンショップ」があります。ムーミンファンの方は、覗いてみていかがでしょうか。
また、駅の裏手には竹ドームなどもある原っぱが広がり、田舎の空気をたっぷり味わうことができます。
国吉駅は、ホームから広がる田園風景を眺めながら、まったりと時間をつぶすにはもってこいの場所です。

ここ国吉駅から、今度は市内循環バスの「外回り線」に乗って、岬ふれあい会館前に戻りました。

バスを使って気がついたことは…。

時間が決まっていて、しかも本数が少ない、いすみでの「バスの旅」は、時間がぽっかり空きます。その結果、必然的に「歩く旅」になること。
歩くと、車の移動とは違った目線で街を見られるので、新たな発見があったりして楽しい。
そして、のんびりと「いすみ時間」を満喫できる最高のツールです。

いすみにはまだまだ私の知らない素敵な所がたくさんあるんだな～と気づかされました。
また「市民バスの旅」、レポートしたいと思いますので、お楽しみに！

国吉お散歩マップ