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まきべ〜のおでかけ日記
いすみライフマーケット
NPO法人 いすみライフスタイル研究所

スタッフオススメ特情報

第15回 いすみ“農産物直販所巡り”その2
土楽の里

文章・写真:岡田美保
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いすみの「農産物直販所巡り、「なのはな」につづき、今回は、「土楽の里」をご紹介します。

直売所の始まり〜花で地域を盛り上げよう〜

岬町桑田交差点を茂原方面へ田んぼ沿いに1kmほど行くと、直売所「土楽の里」(どうらくのさと)はあります。

約20 年前、地元の方達が地域を盛り上げるため、『岬町をお花でいっぱいにしよう!』と「花の会」を立ち上げ、育てた花を学校や地元の商店街に売りに行ったのが始まりです。
土楽の里代表の大谷芳廣(おおたによしひろ)さんもその一人。

花や野菜を育て「土」を「楽しむ」道楽者達が集まり、必要なものは手づくりして、1996年、直売所「土楽の里」がオープンしました。

土楽の里
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花苗センター〜花のある暮らしを提案〜

大谷さんは農家の生まれ。花と熱帯魚の専門家です。
無骨ながらも、ひとつひとつ脇芽を採取する優しい眼差しが印象的です。

子供の頃から花を育てることが好きで、園芸科のある高校へ進学しました。
大手園芸会社での研修を経て、自宅のハウスで花栽培を始め規模拡大のため、土楽の里横に「花苗センター」をオープン。
現在、ハウスの数はなんと10 棟、ベゴニアを中心に花市場や大手ホームセンター、地域の学校へ出荷しています。

大谷芳廣さん

ハウス

現在は、農場長が太田貴久さん(長女のご主人)、次女の小安真紀子さんは苗の栽培やアレンジメントなど出張教室も担当、アメリカで農業研修を終えてこの秋に帰ってきたばかりの三男の大谷勝吾さんも加わり、家族を中心に経営しています。

大谷芳廣さん

取材に伺った12 月は、この地域で正月飾りに植えられるベゴニアの最盛期、色とりどりのベゴニアが並びます。

『花を見て優しい気持ちになってくれれば嬉しい』と話す次女の真紀子さん。

土楽の里の空間には彼女やアレンジの得意なスタッフの心がそのまま活けられています。

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土楽の里リニューアル〜みんなで作る〜

毎年、仮装した子供達がかぼちゃランタンを作ったり、賑やかに開催する「かぼちゃフェスタ」の日に合せ、昨年10月、直売所のリニューアルお披露目の準備を進めてきました。

花のアレンジ

商品棚も自分達で作りました。陳列も工夫、花のアレンジも増やしました。

代表の大谷さんが力を入れて育てている熱帯魚コーナーも新設しました。

お客様が座ってくつろげるように、手づくりの休憩コーナーも作りました。

棚はお客様に手にとってもらいやすいように高さがあり、奥ゆきは短く、生産者ごとに並べられています。

つい手が伸びたのは地元で「てんもんとう」と呼ばれる砂糖菓子。
ちょうど持ってきた生産者に、どうやって作るのか聞いてみました。
「生姜を薄切りにして大鍋に砂糖と一緒に入れて、半日ほどコトコト煮るのよ。農作業ができない雨の日の仕事。自分のところでとれた生姜だからね…」という「生姜のてんもんとう」は1 カップ150 円!

「安すぎるって言って、100 円から150 円に値上げしたんですけどね」と店長の伊神さん。
手間暇かけて作った作物を傷や不ぞろいだからと安く売る生産者も多い。そこで、消費者からの感想、要望を聞き、生産者へアドバイスや提案もしています。

「生産者とお客さんの間に立って、商品の裏にあるストーリーやメッセージを伝える直売所でありたいし、いつもは商品でしか繋がっていない生産者とお客さんが土楽の里でばったり会って、立ち話なんて場面が何より嬉しい」と伊神さんは言います。

生産者の皆さん

時間を見つけては生産者を訪問し、実際に畑を見せてもらい、話を聞き、関係を深めていくようになって、前より生産者が立ち寄る回数が増え、やりとりもしやすくなったそうです。

「土楽の里」は、商品をただ並べるだけの直売所ではなく、生産者やお客さんが一緒になって作る参加型の直売所へ変わろうとしています。

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やりたいことがいっぱい〜人と花、笑顔いっぱいの場所作り〜

土楽の里の皆さん

【花】と【人】を柱に『地域を盛り上げたい』と花の会ができて約20 年。

たくさんの人達の力があって、土楽の里の花が咲き始めました。
小安さんから土楽の里を変えたいと話を聞いたのが2012 年夏、それからスタッフも増え、土楽の里が一気に動き始めました。

苗

想いを形にしていくのは人でしかないと改めて思います。
スタッフの間でよく『手間のかかることをしようね』と話すそうです。

買い物のお手伝い、生産者の情報公開、季節ごとのお花の提案、何より笑顔のある「会話」を大切にしたい。

効率化が優先される現在、この共通認識がスタッフみんなにあることに驚きましたが、その想いが形になり、居心地のよい、また買い物に行きたくなる場所に繋がっているのだと感じます。
オーガニック商品コーナーの設置、店内カフェ設置、周辺の里山整備、ワークショップ開催など構想がいっぱい。

土楽の里の皆さん

『「土楽の里」という小さな場所から「いすみ」という世界に誇れる田舎を発信し、若い人がいすみに興味を持ってもらえるきっかけになれば嬉しい』と伊神さんは楽しそうに話します。

地元の方、いすみが好きで移り住んできた人、世代を超えて、土楽の里という場所で出会い、繋がり始めています。

取材日:11 月29 日(木)

 土楽の里直売所
住所〒299-4504 千葉県 いすみ市 岬町桑田82-1
TEL:0470-87-6126
営業時間:8:30〜17:30(4月〜10月)、8:30〜17:00(11月〜3月)
休み:年始
駐車場:あり(大型バス駐車可)
土楽の里ブログ:http://ameblo.jp/douraku-isumi/


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