釣りの世界から、さらに深い自分探し
釣り船の手伝いをしながら自分も楽しむ。そして、自分で釣った魚を自分の手でさばいて頂く。
家で食べる以外にも、職場にさばいた魚を柵の状態で持ちこんで、お昼休みに切って食べるということもあるほど、魚が身近にある暮らしになりました。
鍛治さんにこれからの事を聞いてみました。
「安定した収入もあるし、今がとても楽しい。自分のベースがまだまだ決まっているわけではないから、これから先のことはわからないけれど、どっか違う場所に行く理由はないよね。気づいたら根付いてここにいるのかも。」と笑います。
「収入の事を考えると、東京みたいな生活はできない。でも、ここだからできることがいっぱいある。そういうできることをしていけばいいんじゃないかな。」
自分が今いる場所で、できることを楽しむ。
決して無理をすることなく、肩肘を張る訳でもなく、生活の基盤を持ちながら、自分らしくいすみ暮らしを楽しんでいるように思いました。
私は2011年、「おもガジュマーケット」の会場で初めて鍛治さんに出会いました。その時、私はまだいすみに引越しをして3カ月ほど。新人移住者と、移住をしたい人ということで、いろんな話をした記憶があります。
その時彼女は「いいなぁと思うんですけどね、なかなか引越しまでは決意ができなくて。こっちにきたいなぁって思ってるんですけど」。と、そう言っていたのが印象的でした。
しかし、それから間もなく、彼女はいすみに移り住みました。
きっと、彼女の好奇心と「やってみたいことをやってみる」という行動力が「憧れ」と思っていたことを、現実にするチャンスを引き寄せたのではないでしょうか。
収入と自分の好きなこととバランスをとりながら働き、暮らす様子は、「こんな暮らしもありかもね」と、思わせてくれるような気がします。
※写真左:自慢の釣り道具、写真右:自分で釣ったワラサをさばいてどんぶりに。
|