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まきべ〜のおでかけ日記
いすみライフマーケット
NPO法人 いすみライフスタイル研究所
 

自分生活@いすみ

第18回
サーファーから釣り女へ 鍛冶さんの海三昧ライフ

文・写真:三星千絵
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介護福祉士、釣り船手伝い 鍛治和恵 さん

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サーフィンがしたくていすみへ、そして地域との交流

鍛冶さん船舶免許、海上無線、遊魚船など「海」にまつわる免許をとった鍛治和恵さん。
仕事の休みを見ては釣り船のお手伝い。大きな波に揺られながらも魚が釣れた時は大きな感動がある。今ではすっかり釣り女な彼女。
いすみには2011年11月に移住、まもなく3年の月日が流れようとしています。

鍛治さんは東京都足立区生まれ。飲食店やバイク店での販売員、運送会社、介護福祉士など、様々な仕事を経験する中、サーフィンに興味を持つようになり、いつしか海の近くの湘南で暮らすようになりました。

「好きなことが身近にある暮らしは楽しかった」と言います。しかし、事情があって2008年頃、実家に戻ることに。未練があったわけではないけれど、「サーフィンがしたい!」と、ほどなくして実家からも比較的近い太東の海に通う様になりました。

東京といすみを行き来する生活をする中で、次第に日帰り入浴でおじゃましていた民宿のご夫婦と仲良くなっていったのです。

地元のご夫婦と触れ合う中で、2011年、鍛冶さんが中心になり、つくり手さんや飲食店などを集めた「おもガジュマーケット」を開催。 名称は『おもしろいこと』+後援の『おもてなしの会』、会場である『ペンションガジュマル』を足し算したそう。いつもお世話になっている方への感謝を込めた鍛治さんらしいネーミング。
ちらしを手づくし、あちこちに配り、地域の方ともさらに親しくなっていきました。

おもガジュの様子
当日は民宿近くの空き地をお借りして開催。
 鍛冶さん手書きのチラシ
チラシは鍛治さんお手製のもの。
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カフェ店長就任を機に移住、漁師さんとのつきあい

カフェの人気メニューだった伊勢えびカレーそんな中、太東海岸近くに新しくカフェがオープンすることになりました。そこの店長を探していると声をかけられ、移住を決意。
もともと飲食店に興味があったこともあり、オープニングスタッフとして立ち上げから関わることになったのです。

いすみ市の特産品である「伊勢えび」をつかった看板メニューの伊勢えびカレーは、レシピが出来上がっていたものを自分が調理をして提供、魚をつかった他のメニューは自分で仕入れから開発まで担当しました。
あっという間に準備期間が過ぎ、2011年11月にカフェがオープン。 「伊勢えびをつかったカレーが食べられる」とすぐに評判になりました(写真は、カフェの看板メニューだった伊勢えびカレー)。

オープン後は初めての経験ばかりで戸惑うことも多かったそう。

朝起きて、漁港へ魚を仕入れに行き、オープンの準備、そしてカフェの営業。
カフェを切り盛りしつつも、日々、漁港に通っていたことで、漁師さんたちとも次第に仲良くなって行きました。

営業の合間をみて、伊勢えび漁で使う網の手入れのお手伝に行くようにもなりました。海のこと、魚のこと、様々な話を聞く中で海への興味が増していきます。

しかし、いすみ暮らしにも慣れ、そんな生活を1年続けていた2012年11月、お店が閉店することになったのです。

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自分らしい暮らしを求めて漁港へ

早朝の大原漁港の手伝い
写真: 大原漁港での伊勢えびの網の手入れのお手伝いに、早朝から行っています。

仕事がなくなること、収入がなくなることがとても不安だったと言います。
実家に帰ることも考えたそうですが、まだまだここでやってみたいことがある。「ここを離れる決断をするのは一番最後にしよう」と近くで働けるところを探しました。

幸い、介護福祉士の資格があったので、その資格を活かして働ける市内の病院にすぐに勤めることができました。

今の仕事はシフト制、休みも不規則。夜勤もある。でも、その分、自分の時間ができるようになりました。この時間を有効につかいたいと、興味から始めた釣りにのめり込むようになったのです。

「ほんと、漁師さんそれぞれいろんな考え方があるんですよね。その漁師さんに魚がついてくるかんじ。」

漁師の世界は男性が多く、女性が船に乗るのはとてもめずらしいことだそう。
基本は釣り船のお手伝いとして、船長の補助やお客様のフォロー役として船に乗るのですが、お客さんからも珍しいと言われるそうです。

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釣りの世界から、さらに深い自分探し

鍛冶さん釣り船の手伝いをしながら自分も楽しむ。そして、自分で釣った魚を自分の手でさばいて頂く。
家で食べる以外にも、職場にさばいた魚を柵の状態で持ちこんで、お昼休みに切って食べるということもあるほど、魚が身近にある暮らしになりました。

鍛治さんにこれからの事を聞いてみました。
「安定した収入もあるし、今がとても楽しい。自分のベースがまだまだ決まっているわけではないから、これから先のことはわからないけれど、どっか違う場所に行く理由はないよね。気づいたら根付いてここにいるのかも。」と笑います。

「収入の事を考えると、東京みたいな生活はできない。でも、ここだからできることがいっぱいある。そういうできることをしていけばいいんじゃないかな。」

自分が今いる場所で、できることを楽しむ。

決して無理をすることなく、肩肘を張る訳でもなく、生活の基盤を持ちながら、自分らしくいすみ暮らしを楽しんでいるように思いました。

私は2011年、「おもガジュマーケット」の会場で初めて鍛治さんに出会いました。その時、私はまだいすみに引越しをして3カ月ほど。新人移住者と、移住をしたい人ということで、いろんな話をした記憶があります。

その時彼女は「いいなぁと思うんですけどね、なかなか引越しまでは決意ができなくて。こっちにきたいなぁって思ってるんですけど」。と、そう言っていたのが印象的でした。

しかし、それから間もなく、彼女はいすみに移り住みました。
きっと、彼女の好奇心と「やってみたいことをやってみる」という行動力が「憧れ」と思っていたことを、現実にするチャンスを引き寄せたのではないでしょうか。
収入と自分の好きなこととバランスをとりながら働き、暮らす様子は、「こんな暮らしもありかもね」と、思わせてくれるような気がします。


※写真左:自慢の釣り道具、写真右:自分で釣ったワラサをさばいてどんぶりに。

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