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まきべ〜のおでかけ日記
いすみライフマーケット
NPO法人 いすみライフスタイル研究所

自分生活@いすみ

第2回
ヘナ・農・ガムラン - 松尾明子さんのナチュラルライフ

文章:大花慶子 写真:吉野桂司
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松尾明子さん(福岡県出身24才 ヘナ屋「セオリー・セオリー」主宰)
ホームページ http://www.seory-theory.com
 
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今回は、薬草へナのインストラクターをしながら、いすみの自然の中で、音楽と農業を自然体で楽しむ独身女性、松尾さんをご紹介します。

いすみで自然体の暮らしを楽しむ

9月に入って間もなく、相変わらず暑い日差しが照りつける中、スタッフが辿りついたのは、中原堰のそばにある、古いけど小奇麗な2階建てのおうち。

松尾さん「こんにちは〜!」と明るい声の松尾さんが、茶色の愛猫と一緒にお出迎えしてくれました。

 

室内お家は吹き抜けになっているロフト付2階建て。部屋の中はヘナの講習会会場でもあるので、広々と清潔にお使いのようです。

 
松尾さんと室内珍しい楽器、チベタンボウルやジャンベもあって、ちょっと楽しい気分に。
 
家庭菜園庭には小さな家庭菜園。
ミニトマトをもいで、その場でお茶うけに出してくれました。

 

へナとの出会い、そして、女性が健康で幸せになる道を求めて「いすみ」へ

松尾さんがいすみに来たきっかけは、マクロビオティック料理研究家・中島デコさんの主宰するブラウンズフィールドの研修生としての滞在でした。

その当時、松尾さんは福岡の実家の陶器店を手伝いながら、悶々とした日々を過ごしていました。
グラフィックデザインを学びたくて京都の専門学校に入学。学費を稼ぐために制作会社でアルバイトを始めましたが、仕事は締め切りに追われ、昼夜逆転のハードな生活の中、常に頭痛に悩まされる日々が続くようになりました。
福岡の実家に戻ったものの、そこにはもう自分の居場所はなく、ますます精神的にも肉体的にも病んでいくのがわかりました。

「とにかく体をなんとか治そう!」と探したのが、名古屋にある自然療法やマクロビオティックを教えてくれる健康センター。そこで現在の仕事になる「ヘナ」に出会います。

へナヘナは髪染めにも使うインドの薬草なのですが、お茶にして飲んだり、玄米に入れて食べたり、入浴剤として使ったりと髪染め以外にも使えます。このへナを生活に取り入れることにより、女性の子宮をきれいにし、その人本来のもつ健康や美しさを取り戻せるそうです。

最近生まれてくる子供たちには、原因不明の病気やアレルギーが多く、その原因はお母さんの子宮(体の状態)にあるそうです。女性が健康や美しさに目覚めることで、次世代に命をつなぐことができる。

ヘナを取り入れ、玄米菜食中心の食事法に改め、次第に心身ともに健康になっていくのを実感した松尾さん。

「どこか住み込みなどで、さらに農と食を学べるところはないか?」
そして、探し出したのがブラウンズフィールド。松尾さん21歳の頃でした。

 

農からはじまった出会いから移住へ

ブラウンズフィールドに来て畑担当になったものの、農業などやったことのない松尾さんはすべて手探り。
時には野菜をどう作っていいのかわからず、畑の真ん中に寝転がってぼんやり空を見ていたこともあったそうです。
でも、持ち前の明るさで近隣住民と仲良くなって、作物づくりを教えてもらったり、手伝いに行ったり。
いすみで自然農法をしている農家さん達とも親しくなり、そのお付き合いは今でも続いています。

ブラウンズフィールドの畑担当の研修生としての1年間。
自然の中で、毎日土に触れ、作物を育てる日々。そして決意しました。「この土地で生活していこう」と。

へナ屋の仕事知り合いの別荘を月3万5千円で借りることができ、いすみでヘナインストラクターとして出発することになりました。

 

人とのつながりの中で暮らす

現在の松尾さんは、ヘナインストラクターとしての収入の他、不定期に中島デコさんのご主人、エバレット・ブラウンさんの翻訳や整理のアルバイトでの収入などがあります。
ヘナインストラクターの仕事は、基本的に完全予約制で、自宅サロンで行っていますが、依頼されれば市外の美容院やデトックスツアーのコースとして出張することもあります。
また、房総で行われるナチュラル系マーケットのイベントで出店することも。

農作業の手伝いそして、現金収入にはならないけれども、「自分で食べる分はなるべく自分で作りたい」と、勝浦の知り合いの田んぼを手伝ったり、風の谷ファームの自然農塾や子供たちの稲作体験教室のボランティアにも参加しています。

 

ガムラン演奏者としても活躍

松尾さんが週1回、練習に通っているのは、市内のガムラン演奏サークル「クスモサリ」の拠点となっている木倶知のりこさんのお宅。

ガムランサークルいすみ市に引っ越す3年ほど前に出会った木倶知さんの本を読んで、訪ねていったことがきっかけで、そのまま木倶知さんの主宰するサークルに参加しました。
「それまでまったくガムランなんて興味がなかったのに」と苦笑する松尾さんですが、すっかり上達し、今では近所のお母さんメンバーと一緒にコンサートや奉納演奏などに出演しています。
 
また、ガムランのサークルのつながりの中で、谷津田の再生などの、地域の自然環境保護ボランティア活動にも参加し、ますます活動の幅を広げています。

 

夢はがっこうづくり、国づくり

松尾さんガムランの音色のように、いすみの人々と地域の中にナチュラルに溶け込んでいる松尾さん。
将来は障がい者も健常者も仲良く、本当のことを学べる「がっこう」をつくりたいそうです。
そして、個人がもっと自由自在になって、それぞれの違いを尊重していくことができれば、日本はいい国になる、そのお手伝いをしたい、と。

「そうだ!セオリー・セオリーっていう屋号の意味を教えて!」と聞くと、「瀬織津姫(セオリツヒメ)という名前から取ったの」とのこと。「瀬織津姫」は祓神かつ水神で、穢を川や海に流す役目を持つ女神様と言われています。

まるで瀬織津姫のように明るく元気な松尾さんの活動が、少しずつ広がって、大きな変化を促していくことを予感させました。

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Tシャツ最近、松尾さんがデザインしたビーチクリーンアップ用Tシャツ。
生物多様性をテーマに、いすみではお馴染み?のいきものたちが描かれています。
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