第4回 癒し・パワスポ巡りはsasaがお届けします。 今回は、県道151号線沿い、睦沢町との境近くにある須賀谷の畜産団地の中にある「高秀牧場」におじゃましました。 ここは、広い大地と大自然の中で150頭程の乳牛を飼育している酪農牧場です。県内ではよく知られている「八千代牛乳」に毎日絞りたてのミルクを出荷しています。そしてこの牧場は、地域循環を柱にして、循環型酪農に取り組んでいる「地球にやさしい牧場」なのです。
「ここっていすみだよね?」 その広さに、 まるで北海道に来たのではないかと錯覚してしまいそう。 広大な菜の花畑と牧草地、そして牛舎も車庫も何から何まで大きく、スケールがちがいます! この牧場の広さは23町歩(23ヘクタール)、広さは東京ドームの約5個分なのです。
牧場を案内してくれたのは、犬のエルフ君と社員の牧子(マキコ)さん夫婦。 奥さんの陽子さんの実家が酪農家なので、旦那さんの充さんが東京のIT企業から転職して修業に励んでいるとか。 若い人たちにも酪農を知って欲しいと、「牧場体験ツアー」や「牧場で婚カツ」なども企画し、ブログなどで情報発信しています。
こちらの牧場、ユニークなのは、循環型酪農に取り込んでいることです。 微生物を使った飼料を使うことで、臭くない有機堆肥・液肥を作り、飼料となる牧草を育てたり、周辺の農家に提供したりしています。 この取り組みが、健康な牛たちを育てるばかりでなく、周辺の農家さんを助け、安全でおいしい牛乳やお米、野菜、お酒を作り、私たち消費者を健康にしてくれます。
まず、この牧場の牛たちは「BM小清水」という微生物が混ざった独自の飼料を餌としています。
微生物は牛の消化を助け、糞の発酵も促しています。 糞はバンクリーナーに運ばれ、約6〜9か月かけ水分を調節します。次にロータリー式堆肥発酵施設で待つこと3カ月、「BM小清水コンポスト」という堆肥が完成するのです!
ここのラグーンで作られる液肥を水田に投入することで、土の活力があふれ、根の張りが良くなり、農薬・化学肥料を極力使用しない元気な稲が育ちます。 いすみの国吉米は千葉県の3大良食味米の1つにあげられ、献上米として高い評価を受けていますが、高秀牧場の堆肥と液肥で作った国吉米「万喜」は格別だそうです。 県の認証「ちばエコ農作物」、「エコファーマー」認証と万全のトレーサビリティも取り、安全とおいしさの喜びを味わっていただけるお米として人気です。
もちろん、「液肥」は野菜にも効果的。 しかし、オーナーが「BM小清水コンポスト」を使った肥料作りをはじめた頃は、なかなか周辺の農家さんに認められなかったとか。 「農家の方の苦労を分かち合いたい」と牧場で菜花を栽培しはじめたというエピソードもあるそうです。 今では「BM小清水コンポスト」を使った安全で栄養価の高い菜花は「牧場の菜花」と評判になり、あっという間に完売してしまうようになりました。
牛は、ストレスがあるとおいしいお乳が出なくなることを知っていますか? 高秀牧場では、牛たちになるべくストレスを与えないように育てられています。 搾乳までの成長期間は、牧草地をのびのびとすごしています。 そして、牧場のスタッフ全員が愛をもって牛たちに接しています。 特にオーナーの高橋さんは、牛の話をし始めると止まりません!お宅には牛専門の洋雑誌が何冊もあり、牛の写真に、牛のカップに、牛の置物に・・・と、牛だらけでした。
オーナーの高橋さんはフロンティア精神が旺盛です。次は、牧場でチーズやアイスクリームなどの乳製品がその場で楽しめる、カフェの経営やお店を展開していきたいそうです。 確かに、この緑溢れる広い牧場に、ドライブがてらふら〜っとやってきて、牛たちと戯れたり散歩したりしながらのんびりできたら最高ですよね。 また、こちらの高秀牧場、桜の時期にはアプローチの桜並木が自慢。 他にも、 随時牧場体験などのイベントもやっているので、気軽に遊びに行ってみてくださいね! ここに来たら、きっと元気になること、お約束します。 高秀牧場 千葉県いすみ市須賀谷1339−1 TEL 0470-86-2131 http://isumi-takahide.petit.cc/